代表挨拶
Greeting
1981年に創業し、40年以上が経過する当社の業務内容を、業界以外の人にわかりやすく説明することは、いつも難しいと感じていました。当社ホームページの挨拶の場を借りて、これに挑戦しようと思い立ちました。
日本は1964年開催の東京オリンピック以降、再び国際社会の仲間として受け入れられ、経済活動を徐々に拡大していきます。勤勉で丁寧な仕事をする日本人の性格と心が注入されたメイドインジャパン製品は各国で次第に評価を高め、日本経済は成長していきます。
これに伴い、国内では都市部の活況が顕著となり、地震国日本では不可能と言われた超高層ビルが60年代半ばに初登場するなど、建築物の大型化が目立ち始めます。都市化の流れは地方都市にも波及し、札幌もその熱気で包まれ、街中に響く建設の槌音が絶えません。
新たに建設されたオフィスビル、商業施設、公共施設、マンションなどの空間を、新たな仕事や暮らしの場にする従業員や居住者のほか、ここを訪れる不特定多数の人々の健康を守るための新たな法律が必要になり、1970年に「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」(略称・建築物衛生法)が制定されます。
この法律に定められた建築物の環境衛生上の維持管理を行う事業者の1つが当社です。業務内容は4つに大別されます。質の良い飲料水や空気などを提供する「建築物環境衛生管理業」、快適な生活空間を維持する「空調・給排水設備工事業」、健康や環境に悪影響をおよぼす細菌や物質が飲料水や排水などに混入していないかを分析する「環境計量証明事業」、ネズミなどによって病原菌が持ち込まれるのを防ぐ「ペストコントロール事業」。
業務をどのように進めなければならないか、基本となる手順や手法はすべて法律に定められています。私たちは法律が目指す建築物の環境衛生の実現に向かって誠実、確実に仕事をこなすことを使命にしています。 貯水槽を洗浄する、排水溝に入って配管を点検する、ネズミ駆除の仕掛けを深夜に設置するなど、私たちが行うメイン業務は、ほぼ誰にも気づかれることはありません。黙々と遂行するのみです。しかしながら、私たちはそこに誇りを感じ、そこに仲間を思いやる原点を見出し、日本を支えていることを実感する日々を重ねています。それが私たちの仕事です。
代表取締役 山本 秀雄